一般の皮膚科は、比較的軽微な傷病で来院する患者が多く、看護師の心理的負担が軽いといわれています。創傷や火傷、蕁麻疹などの傷病を手当てが、看護師の仕事の中心です。傷口を消毒したり、軟膏を塗布したりなど、患部の処置が忙しく、迅速に処置できる器用さが求められます。看護師がピンセットなどの医療器具を用いて、水イボや魚の目などの摘出を行うこともありますが、そのうえで患者の命にかかわるリスクを負うことはありません。

また、液体窒素を使って、イボを凍結して除去することもあります。いずれも患者が痛みを感じる処置なので、患者が手術中に痛みのあまり動かないようコミュニケーションを図り、あらかじめ十分に説明しておくことも重要です。このように、皮膚科の看護師のかかわる処置は幅広く、患者の身体に直接触れる場面も多いといえます。患者と接する機会の多い皮膚科では、看護師が患者に感謝されることも多く、やりがいを感じられる職場でしょう。

一方、美容皮膚科も深刻な疾病を扱うことがなく、顧客が求める美肌や脱毛を行うことがメインとなります。看護師は、医療レーザー脱毛、アンチエイジングやボトックスの注射をするのです。医療レーザー脱毛機器の照射は医師の管理のもと、看護師が照射することもあります。また、プラセンタの点滴も仕事のうちです。美容皮膚科では、注射や点滴をすることが多いため、それらが得意な看護師が向いている職場だといわれています。